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コラム『カシオペイア』(アーカイブ)

コラム『カシオペイア』(アーカイブ)第4号
コロナウイルス感染拡大で感じた、今必要なこと
原田順一(NPO法人湘南自然学校)

2020.4.28

新型コロナウイルスの感染拡大によって、生活環境の変化、イベント活動の自粛要請、不要不急の外出自粛要請と、社会は大きな問題に直面しています。同じように、数多くの自然学校や青少年施設も、事業中止に追い込まれています。


食料品の買い占めや、イベントの参加自粛や中止、学校休校や在宅ワーク、それによる社会経済への影響は計り知れません。この数ヶ月で、たくさんのことを感じました。特に、東京や都市部中心の生活や経済、働き方や学校教育の在り方は、今回のような問題が起こった時に、他の選択肢が少ないことを露呈しているのではないでしょうか。


一方、地方での生活はどうでしょう。自給自足とまでは言いませんが、田畑があり、農作物を作る技術があれば、数週間生活できる食料は自分たちで作ることができます。買い占めなども起こりにくいのではないでしょうか。仕事にしても、ネット環境があればどこでも会議ができる世の中です。もちろん現場に行かないとできない仕事もあるでしょう。なので、うまく使い分け、その準備があれば、危機に対して対応できることもあるはずです。そもそも地方での生活は、密集する場面も、東京よりは確実に少ないわけです。


では、私たちのような、自然学校や青少年施設はどんなことができるでしょうか。学校が休校になり、子どもたちが家で過ごすことが多くなりました。1ヶ月も2ヶ月も家に閉じこもることは、正直な所、大変なストレスになることでしょう。小さい子は、理由すら分からず、家の中で過ごすことになっています。

今この様な状況で、自然学校や青少年施設、地域の大人や企業が、子どもたちが安全に遊べる環境を整えることも必要ではないでしょうか。私たちは、子どもたちと楽しく安全に活動が出来ます。勉強を教えることが出来るスタッフもいるでしょう。必要な食料や装備は、地域の企業に協力してもらえれば、解決できることもあると思います。この様な社会情勢に対して、企業や学校、地域の大人や指導者が、手を取り合い、環境作りをできないでしょうか。


しかし、そう思いながらも、緊急事態宣言が出た今、やはり自粛して感染拡大に努めることも、重要な行動だと認識しています。今は我慢して、いつか外で思い切り遊ぶための準備を進める行動が、大切だと思います。

 今後の働き方や生き方、地域や教育のことは勿論、自然学校や青少年教育施設、ネットワークの役割をみんなで考える時が来たのだと思います。なぜなら、私たち大人が大切にしなければならない、子どもたちの未来のために必要だと感じるからです。

希望に満ち溢れた未来が必ず来ると、信じています。



原田順一

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