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コラム『カシオペイア』(アーカイブ)

コラム『カシオペイア』(アーカイブ)第25号
ロングトレイルを青少年教育施設で
桜井義維英

2020.10.7

国立赤城青少年交流の家の所長をしていたときに、実現できなかった事業があります。
日本ロングトレイル協会代表理事の中村さんに言われた事業です。
それは、青少年教育施設をつないで歩くコースを作ったらどうか…というものでした。
非常に面白いと思い、国立赤城青少年交流の家から、国立信州高遠青少年自然の家を通り、静岡の国立中央青少年交流の家までをつなぐコースを考えようとしました。
当時は、子ども対象の事業として、3施設連携でと考えていました。他の2施設の所長に合意打を得るに至らず…一度は得たのですが、翌年に、その所長が異動になり、立ち消えてしまいました。
今、改めてこの事業を考えてみたら面白んじゃないかなと思います。
公立施設2施設か3施設で連携して、施設の職員も協力し、歩くコースを検討し、実踏し、実施する。
面白くありませんか?

もうひとつ、県境を歩くという事業はいかがでしょうか?
もちろん一回で歩くとなると、泊まるところもないでしょうから、今回はここまで、次回はそこをスタートし、コースを区切って歩くのです。ですから、スタート地点に行くまでも大変になるかもしれません。でも、県内在住の子ども達にとっては、自分の県を知ることができるいい機会になるのではないでしょうか。
もちろん、道がないところや危険なところもあるかもしれません。その辺の研究は充分にしないといけないでしょう。
先にお話ししました、青少年教育施設を結ぶロングトレイルも、コースの作り方など、大変難しいものがあるかもしれません。
今年思い立って、来年できるというような簡単なものではないでしょう。
1年2年かけて準備をし、満を持して実施する。そんな、時間をかけて仕込みをする事業をです。

今、このコロナ禍で、多くの青少年教育施設が、どうしたらいいかという混迷の状態にあると思います。
だからこそ、将来、『○○自然の家といえば、○○キャンプだ。』と言われるような、50年100年と継続する名物プログラムを夢想し、仕込むいい時期なのではないでしょうか。

もちろん、今日の収益、実績も大切です。しかし、今は、その実績を無理して積み上げても、たかが知れています。その実績とリスクを天秤にかけたとき、果たしてその実績を積む価値があるかを考えてください。
それよりも、このコロナ禍が収まった時に、さあ子ども達、新しい冒険に出かけよう、とみんながわくわくするような事業を提案することを考えてみませんか?
お手伝いしますよ。(番頭塾で話しましょう)

2020年9月28日記

桜井義維英




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