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コラム『カシオペイア』(アーカイブ)

コラム『カシオペイア』(アーカイブ)第73号
家族で過ごすキャンプ
桜井 義維英

2021.10.6

国立赤城青少年交流の家にいるとき、やはり所長というのは運動不足になるので、スポーツクラブの会員になりました。
そこで、パーソナルトレーナーなる仕組みがあることを知りました。
クラブの会費とは別料金になるのですが、自分のために、ひとりのインストラクターが1時間張り付いて面倒を見てくれ、私用のトレーニングメニュー作ってくれるのです。
結構効果がありました。
それはそうですよね。高いお金を払っているのですから。
逆に、パーソナルトレーナーは、ある程度実力がある人でないといけないということでもあります。その人の希望にあったメニューを作り、その日その日のコンディションを見ながら、微調整をしていかなくてはいけないわけですから。
私についてくれたトレーナーは、いい腕をしていたということです。

さて、このパーソナルトレーナーですが、キャンプに応用できないでしょうか。

パーソナルキャンプインストラクターです。
このコロナ禍で、ファミリーキャンプが定着し始めました。しかし、その実…テントを立てることと、食事を作ることぐらいしかすることがなくて、暇を持て余してしまうことがあるのではないでしょうか。
最近はサウナなるものが流行っていますが、それも『家族みんなで』というと、なかなか難しいかもしれません。

初めてキャンプをする家族には、テントの立て方から、食事の作り方、ちょっとしたキャンプ場での遊びなどを紹介するのです。
ちょっとした遊びというのは、例えば、簡単にできる竹トンボを作り、それをどれだけ長く飛ばすことができるか、あるいは逆さまに置いた傘に少し離れたところからうまく入れられるかといった遊びをするのです。
時間があまりなければ、竹トンボは事前に用意しておいてもいいでしょう。
ポイントは、お父さんでもお母さんでも、子どもでも同じように遊べるものを用意してあげることです。
もしくは、家族が協力して楽しめるような遊びがいいでしょう。
小さめのフライテントの隅をみんなで持ち、そこにボールを入れて、息を合わせて高く飛ばすのです。ただそれだけの遊びでも、うまくいくと嬉しいものですし、もっと高くと思うものです。

キャンプに慣れてきた家族には、日中、キャンプ場や、キャンプ場から少し出たところで家族で楽しめる活動を紹介するのです。
前述したような遊びでもよいでしょうが、食事作りなどが手早くなる分、遊び時間は十分にとることができます。
そこで、少し時間がかかる活動を紹介するのです。
簡単なウォークラリーや追跡ハイキングのようなものはどうでしょう。
途中に問題を出しておいたり、お茶が飲めたり、買い物ができるようなポイントに誘導したりするといいでしょう。
また、玉手箱のような荷物を渡しておいて、指定の場所で開けてもらう。
そこは見晴らしもよくて、休息ができるような場所で、玉手箱の中にはお茶のセットが入っている…といった具合です。
夏ならば、簡単な沢登りをご内するのもいいでしょう。

こんな、ひと家族ないしはひとグループのために、キャンプをプロデュースしてあげるインストラクターがいてもいいのではないでしょうか。
このインストラクターは、オートキャンプ場などに登録させてもらい、そこを訪れたご家族からリクエストをいただくのがいいのではないでしょうか。

お客さんがいない間は、キャンプ場の仕事を手伝うような契約をしておいてもいいでしょう。
時間があるときにキャンプ場の周辺を事前に研究しておいて、ウォークラリーなどのコース設定をしておくのです。
竹トンボなどの遊びは、キットをキャンプ場で販売してもらい、作り方、遊び方はインストラクターがご案内しますというようなポップをつけてもらうのです。
腕が上がってきたら、インターネット等で『パーソナルキャンプインストラクターです』といって、お客さんを募集してもいいのではないでしょうか。
その時は、キャンプ場の手配からしてもよいでしょう。
いくつかのキャンプ場と契約をしておき、事前にキャンプ場周辺を研究し、ウォークラリーなどのコース設定を済ませておくことで、お客さんをご案内できる仕組みを作っておくのです。

このような受け方をする場合は、キャンプでどんなことをしたいか、事前にお伺いして、その要望を盛り込んだ予定を立てるといいのではないでしょうか。
そのプランはしおりにして、お客さまにお渡しするといいのではないでしょうか。


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