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未定稿小説『奥山村物語』

未定稿小説『奥山村物語』40

2020.8.18

「そんなわけで、3つのルールを考えました。いかがでしょうか?ご賛同いただけますか?」

 

「お弁当を作ることができないご家庭もあるんじゃないでしょうか?」

「なるほど、そうかもしれません。そんな方は個別にご相談ください。私の方で、用意します。でも、そんなご家庭も、できるときは、是非おにぎりを作らせててみてください。こまめに連絡を取り合いながら、作れるときは作っていただくということができるようにしたいです」

ここまで言われると、親御さんも、なかなかノーとは言えません。

少し、不承不承のところもある空気は残りつつも、受け入れてもらえた感じでした。

福田さんは珍しく、強気で押し通していきました。

そして、次に、リーダーノートの話もしました。

すでに出来上がった、現物を示しながら、説明をしていきます。

親御さんは、こちらの話には興味津々です。

そんなことまでしてもらえるなんて大歓迎という反応でした。

 

続いて、キャンプ用品の割引販売の話が出ると、親御さんは大喜びでした。

平野君は、バインダーに挟んだ注文票を配りました。

「実は、この建物は、公共施設なので、販売をすることができません。ですから、この用紙に、ご希望のものを書き出して、お店の方にお渡しください。そして、後日お店で受け取って、お支払いいただけますでしょうか?」

「お店に行けない方は、送ってもくださいます。

面倒くさい手順ですが、よろしくお願いします。」

皆さん、せっせとバインダーに向かっていました。

 

そんなところに、子どもたちが、楽し気に入ってきました。

あっという間に、わいわいがやがやとなりました。

そして最後に入ってきた谷口君が、前に立って、拍手を始めます。

すると、気が付いた子どもたちから順々に拍手を始めていきます。そして、一時後には、拍手の渦となりました。

そして谷口君がしばらくして拍手をやめると、子どもたちも拍手をやめます。そして、会場は静寂に包まれまいた。

親御さんは、まるでキツネにつままれたような顔をしています。

 

「さて、ここで福田さんから、大切なお話がみなさんにあります。よく聞いてください」

福田さんは前に進み出ると、子ども達向かって、こう切り出しました。

「君たちはとても元気だね」

「はい」

「それはとっても素敵なことです。そこで、みんなに相談があります。

もう一度皆さんにお伺いします。皆さんは元気ですね。

今日ここに来るとき、エレベーターに乗りましたか?」

「混んでて大変でした」

「そうだね、そして君たちは元気だ。だから、この子供体験教室で、この6階に集まるときは、階段で上り下りしようと思うんだ」

子どもたちがざわつきます。

福田さんは、かまわずに、続けます。

「もうひとつ同じように、電車に乗ったときも、みんなで立っていようと思う。

僕たちは元気だ。そして、お年寄りたちや、体の不自由な人たちにエレベーターや電車の席は開けておいてあげようと思うんだ。いいだろう?」

するとテル君が、いいじゃないか、やってやろうぜと、拍手を始めました。

すると段々に拍手が大きくなり、全員が拍手を始めました。