未定稿小説『奥山村物語』52
2020.11.18
Bチームは、宿泊場所の予想を10数カ所候補に挙げていました。
そして、この候補地全てに事情を話して、もしもの時には泊らせせてくれるようお願いして回るとにしました。
プレゼンペーパーから顔を上げた福田さんが「面白いじゃないか。この線で進めてください。」と、ゴーサインを出します。
プレゼンをしていた平野君が、「福田さん、両方のキャンプとも、愛称を最終的に決定したいと思います。」
「いや、だって、ファーマーズキャンプとぼうけんキャンプと決まっていたじゃないか。」と福田さんが問います。
平野君が、「奥山村こども自然学校としての統一感が会った方がいいかと思っています。ですから、今日それぞれの名称をもう一度検討したいと思います。」と、言います。
「そうだね…で、ほかにも候補名があるのかな?」
そこで、両チームとも、平野君に促されていくつかの候補名を挙げてきました。
Aチームは
ファーマーズキャンプ。農業体験学校。農業体験教室。収穫キャンプ。田舎体験キャンプ。
Bチームは
ぼうけんキャンプ。ブルブラキャンプ。どこに行くかは棒しだい。挑戦キャンプ。
福田さんはにこにこして聞いていました。
そして一言…
「キャンプではなくて、教室という名前を最後につけようか。もともと、私たちは奥山村こども自然学校という名前だからね。」
「ということは…Aチームは農業体験教室でしょうか?」
そして、Bチームは…
みんな押し黙ってしまいます。福田さんが…「どうかな、何か、いい名前はないかな?」
落合君が「私たちは農業体験教室で行ってもいいでしょうか。」
平野君が、Bチームはどうかな?
沼尻さんが顔を上げ、「ぼうけん教室でどうでしょう?」と言いました。
福田さんが、「Aチームの農業体験教室だけど、夏は畑仕事ですよね。」
「はい」「では、畑の教室ではどうでしょう。そして、Bチームは棒けん教室です。ただ、ぼうけんのぼうは、漢字で、棒きれの棒にしましょう。農業体験では、どんなことをするのかはっきりしません。ですから、畑仕事するということぐらいはわかるような名前がいいと思うんです。そして、棒けん教室は、音と文字が違うので、あれ?と興味を持ってくれるでしょう。どうかな?」
みんなうなずきます。
では、これからの私たちのキャンプはすべて教室という名称で作っていくということでいいですね。
「はい」みんなが声をそろえます。
では、この形で、準備を進めてください。
この日の会議はこれで終わりになりました。
ほどなくして、募集要項も出来上がり、募集が開始されました。
その後も、何度か、会議や、打ち合わせが重ねられていきました。
奥山村へも、何度かお邪魔しました。
棒けん教室は順調に参加者が集まってきましたが、畑の教室はなかなか集まってきません。
福田さんも、首をかしげてしまいました。田植えキャンプの時は順調に集まったのに…
平野君も、谷口君も口をそろえて不思議がります。
しかし、どうしようもありません。