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未定稿小説『奥山村物語』

未定稿小説『奥山村物語』46

2020.10.4

あっという間に田植えの日がきました。

1泊2日の宿泊です。

6月なので、福田さんは梅雨に入らなければいいと気をもんでいました。

その心配が現実のものとなり、集合した土曜日の午後はしとしとと雨が降っていました。

子どもたちは、傘をさしたり、レインコートを着て、集まってきました。

それでも、今日はみんな階段を登ってきました。

福田さんは…階段を登ってきたみんなを、ほめたたえます。そして、これからの電車移動のことを話しました。そして最後に、「ですが、今日の電車は、特急電車で指定席ですから、みんな胸を張って座ってください。」と、付け加えました。みんなから、わっっと歓声が上がりました。

みんな、列車の席に着くと、わいわいがやがや楽しそうです。

(子どもは本来、こういうものなのだよな…)と、福田さんは思いながら見ていました。

そして、持っていた缶コーヒー数本を、隣接する座席にいる、お客さんのところに持っていきました。

谷口君と平野君は、「あれ?」と思い見ていました。

戻ってきた、福田さんは、2人をみて、「ああ、ご迷惑をかけるんで、先にご挨拶しちゃうんです。旅行者の時の技ですね」なるほど~。と、ふたりは感心しました。

少々、騒がしい感じはありましたが、コーヒーがきいたのか、トラブルもなく、奥山駅に到着しました。曇っていましたが、雨は上がっていました。

なんとそこには三枝君が迎えに来ていました。

昨年の夏にキャンプに来た子どもたちはみんな大喜びです。

福田さんは、全員に、簡単に三枝君のことを紹介しました。

子どもたちは、自転車旅行の話を聞いて、まるで、ヒーローを見る目でした。

駅から、子どもたちは、歩きはじめます。もちろん三枝君も、乗ってきた自転車を引きながら一緒に歩いてくれます。

奥山村小学校まで、子どもたちは荷物を担いで歩きます。

あかりちゃんも小さな体にリックを背負い頑張っています。が、だんだん遅れて、いつの間にか列の一番後ろまで下がってしまいました。

三枝君はあかりちゃんに付き添って、ゆっくりゆっくりと進んでくれます。

それでもあかりちゃんは弱音を吐かずに、歩き通しました。

ついて早々、みんなで、豚汁と、ご飯を作り、みんなで舌鼓をうちました。

この日の晩は、小学校の教室に布団を敷いて、寝ます。

その布団を敷く前の教室にみんなが集まりました。