日本を、支える人材、けん引する人材、を育てる

Ⅴ 研究提言

「理論×実践」、より良い社会を目指すために必要であるキーワードであると認識しながらも、未だその融合がなされていないように感じています。「社会に役立つ研究」を問い続けながら、「理論×実践」の融合を体現できるよう進めていきます。

野外教育学会28回大会について

2025.5.16

2023年度の夏期SPS事業において行った調査結果の執筆作業を終え、「野外教育研究」へ論文投稿を行う準備が整いました。

今後査読を受けながら、アクセプトを目指し頑張りたいと思います!

速報までに、研究要旨を下記に記載します。

【研究要旨】

本研究では、ひとり親家庭支援事業として行われる自然体験活動の参加者を対象に調査を実施し、自然体験活動が子どもの自尊感情と母親の子育てレジリエンスの育成に有効であるのか、そしてひとり親家庭の子どもの自尊感情と親の子育てレジリエンスに及ぼす効果はふたり親と比較して違いがあるのかを明らかにすることを目的とした。調査対象は、2023年の自然体験活動に参加した子どもとその保護者(ひとり親家庭およびふたり親家庭)とし、統制群として自然体験活動に参加していない子どもとその保護者(ひとり親家庭およびふたり親家庭)を設定した。自然体験活動による効果および家庭の形態による差を明らかにするため、群(自然体験群ー統制群)×時期(事前ー事後)×家庭形態(ひとり親家庭ーふたり親家庭)3要因分散分析を行った。一部の正規性が仮定できない因子については、ウィルコクソン符号付順位検定、マン-ホイットニーのU検定、クラスカル-ウォリス検定を実施した。さらに、子育てレジリエンスと自尊感情の関連性を明らかにするため相関分析を実施した。その結果、1)自然体験活動により、子どもの自尊感情および母親の子育てレジリエンスは向上した。2)ひとり親家庭の子どもの「自己評価・自己受容」因子に対して、より高い効果が見られた。3)ひとり親家庭の母親の「ソーシャル・サポート」因子、「母としての肯定感」因子に対して、より高い効果が見られた。4)ひとり親家庭の母親の対しても、より高い効果が得られる可能性が示唆された。


さて、6月28日-29日と天理大学にて第28回野外教育学会学会大会が開催されます!

理論と実践の融合を目指し、ぜひ奮ってご参加ください。

詳細はこちらまで!

主催 日本野外教育学会
共催 天理大学
後援 天理市、天理市教育委員会(いずれも申請予定)
1.期日
2025年6月28日(土)〜 29日(日)
2.会場
天理大学 体育学部キャンパス
〒632-0071 奈良県天理市田井庄町80
3.大会日程
【第1日目:6月28日(土)】
8:30〜  受付開始
9:00〜11:00 自主企画シンポジウム
11:15〜 理事会
       昼食及び休憩
12:50~    開会式
13:00~14:00 基調講演
テーマ「野外教育と地域資源:ツーリズムを通じた新たな学びの創出」
小川正人 氏(一般社団法人ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構理事長・一般社団法人ネイチャーホスピタリティ協会理事長)
14:15~16:15 シンポジウム
テーマ『地域資源の可能性を広げる野外教育の役割』
シンポジスト:
小川正人 氏(一般社団法人ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構理事長・一般社団法人ネイチャーホスピタリティ協会理事長)
島田知明 氏(然別湖ネイチャーセンター インストラクター)
西村典芳 氏(流通科学大学 教授)
コーディネーター:西村典芳 氏(流通科学大学 教授)
16:30〜17:30 総会
18:00〜19:30 情報交換会
【第2日目:6月29日(日)】
8:30~    受付開始
9:00~10:00  研究発表Ⅰ(口頭)
10:15~11:15 研究発表Ⅱ(口頭)
11:30~12:30 野外教育関連企業「株式会社モンベル」とのディスカッション
       昼食及び休憩
13:00~14:00 研究発表Ⅲ(ポスター)
14:15〜15:15 研究発表Ⅳ(口頭)
15:30〜    閉会式