日本を、支える人材、けん引する人材、を育てる

Ⅴ 研究提言

「理論×実践」、より良い社会を目指すために必要であるキーワードであると認識しながらも、未だその融合がなされていないように感じています。「社会に役立つ研究」を問い続けながら、「理論×実践」の融合を体現できるよう進めていきます。

連携PJの経過報告

2021.9.15

 研究提言プロジェクト第6回目のブログになります。前回は「日本キャンプミーティングおよび日本野外教育学会大会のお誘い」を挙げました。いよいよ来週9月20日(月)には第25回日本キャンプミーティングが開催されます。

まだ参加申し込みは受け付けているようですので、興味のある方はぜひ参加申し込みをどうぞ!

https://25thcmj.peatix.com/view

さて、今回は「連携PJの経過報告」をしたいと思います!

 改めてですが、この研究PJは、「アウトドアメーカーをはじめとする企業の自然学校への認知度向上」を目指しています。この度、「NPO法人湘南自然学校」にご協力をいただき、連携プロジェクトの調査2本柱のうちの1本、「自然学校への参加者、指導者のギア、ウェアの実態調査」を実施させて頂きました。これまでの流れはぜひブログをご参照ください。

 今はまだデータを分析中ですが、49名の保護者から得られたウェアおよびギアに関する質問の集計結果をいくつか紹介したいと思います。

 調査対象は2021年度に湘南自然学校のキャンプ事業に子どもを参加させた保護者でした。調査内容は、①保護者・参加者の特性(性別、学校段階、日常生活でのキャンプ活動の日数、キャンプ事業に参加させている理由)、②キャンプウェアに関する調査(ウェアを選ぶ際に重要視すること、ウェアに関する要望や困っていること)、③キャンプギアに関する調査(用意するのに苦労するもの、ギアに関する要望や困っていること)の3つでした。

 「キャンプに参加させる際のウェア(服)で、下記事項(価格が安い、機能性、ファッション性、ブランド名、日常でも使える汎用性)をどの程度重要視しますか」という質問を「かなりする、する、あまりしない、しない」の4段階で回答を求めた結果、機能性および日常でも使える汎用性の2項目については、かなりする、すると答えた割合は85%を超える結果となりました。また、その他重要視することを自由記述で求めた結果、「サイズ調整ができること」、「長く使える事」、「耐久性」などが挙げられ、保護者は子どもをキャンプ事業に参加させる際に用意するウェアとして、「日常的に長く使えるもの」を求めていることが考えられます。その他、「名前欄が大きいと良い」といった保護者ならではのコメントもありました。

 「キャンプに参加させる際に用意するギア(道具)で苦労するものはありますか」という質問をA自然学校で用意するギアを記載し、回答してもらった結果、「雨具(30%)」、「服(20%)」、「ラッシュガード(20%)」を用意するのに苦労していると回答し、衣類に関して約70%の割合が苦労していると回答する結果となりました。その理由として、「使う頻度が低い割には、アウトドアブランドの高機能レインウェアは価格が高めなこと」、「来年には成長して支えなるなるので、高価なものを選びにくい」、「ちゃんとしたキャンプに参加させたことが無いので、どれくらいの価格のものや、メーカーを選ぶのがよいのか、わからない」といった理由が挙げられました。前述した、日常的に長く使えるものを重要視するという結果と共通していると考えられます。また、「レンタルをしてほしい」「おすすめ商品の紹介をしてほしい」「通販サイトの紹介をしてほしい」などの記載が見られました。

 まだまだ分析途中で、なかなか全体像が見えておらず申し訳ありません。ですが、この調査結果は、企業だけでなく、自然学校の運営等にも役立つデータとなり得るため、今後詳細に分析を進めていきたいと思います!

 現在、キャンプリーダーや職員への調査なども進めていますので、そちらについても追って報告をさせて頂けたらと思います!