日本を、支える人材、けん引する人材、を育てる

Ⅴ 研究提言

「理論×実践」、より良い社会を目指すために必要であるキーワードであると認識しながらも、未だその融合がなされていないように感じています。「社会に役立つ研究」を問い続けながら、「理論×実践」の融合を体現できるよう進めていきます。

SPS事業報告会

2025.4.22

4月15日にSPS事業年度報告会が実施されました。その中で、研究プロジェクトの成果報告をさせていただき、SPS事業について、①効果があるのか、②適切に届けられているのか、③どのように普及するのか、という3点についてここまでの成果発表をさせていただきました。特に冬季就労調査にて自然体験活動に関する調査をさせて頂いた、
【質問内容】
・基本情報(家族形態、雇用形態、10月の収入、子どもの年代、回答者年代、居住地)
・自然体験頻度
 (この1年間、園や学校行事以外で、あなたのお子さんが体験した自然体験活動はありますか。)
・自然体験活動への関心や参加状況、その評価にした理由。
・自然体験活動に参加するのに障壁になっていること
・自然体験活動に参加するためにどのような支援があったらよいか
について2065名(分析対象1589名)の結果から、主として以下のようなことが見えてきました。
・1589名のうち、931名(59%)は1年間、園や学校行事以外で自然体験活動を「行っていない」。
・658名からのデータでは、自然観察(18%)、川遊び・釣りなど(18%)、海水浴・サーフィンなど(16%)が多く行われていた。
・金銭的理由、時間的理由、交通、距離、親の意欲、本人の意欲、情報不足、体調健康といった理由で、自然体験に関心はありつつも参加ができない。
・求める支援として、費用の支援、送迎、交通、情報提供、親の負担軽減、活動内容の多様性といった内容が挙げられた。
・これから、多様なプログラムを提供すること、地域団体と連携をすること、対象者理解を深めること、運営資金を獲得すること、支援団体のサポートを行うこと、組織体制を見直すこと、などが必要である。
といった内容を発表させていただきました(このほか、子どもに対する自尊感情の調査結果、保護者の子育てレジリエンス、インタビュー調査の結果についても発表を行いましたが、割愛させていただきます)。
※もし発表内容について興味がある方がいれば、ご連絡ください。
今後は、こういったデータをどのように社会に還元していくのか、を考えていくフェーズになったように思います。研究者としてなれない部分でもありますが、協働しつつ動いていきたいと思います!