日本を、支える人材、けん引する人材、を育てる

コラム『雑記帳』

1983年国際自然大学校設立当初より発刊していた機関誌『OUTFITTER』に寄稿していたコラムです。
現在、機関誌『OUTFITTER』は、廃刊となりましたので、WEBにて、コラムを書き続けています。
現在は月1回、1日に更新しています。

第384号『今、私にできること』

2023.4.1


2023年度が始まりましたね。
みなさんのところは、コロナの終息を迎えていますか?
それとも、まだまだでしょうか。
良いのか悪いのかわかりませんが、私の周辺はだんだんと、対面の活動が増えてきています。

新年度といっても、私のようなリタイア者にとっては、いつもの日常が続くだけで、節目も何もありません。
年輪を重ねると言いますでしょう。
この歳になると、1年の節目ではなく、毎日が節目なのかもしれません。
今日を無事に終え、明日を無事に向けられることが、とても貴重になります。

といっても、まだそれほどの歳ではないと言われますかね。
先日66歳になりました。
そして、走林社中をスタートさせてから6年です。
66歳で6年で、6のゾロ目ですね。何かいいことあるかな。

今、一生懸命考えているのは、走林社中に集ってくれる人たちが、いかにしたら成長し、飛躍してくれるかということです。
考えに考えています。
今の所、できる事はふたつかなと思っています。

ひとつ目は、
もうしっかり組織の中にポストを持った若者たちに、こうしろああしろという事はないと思っています。
しかし、みんながどうしたら良いか、考える時のヒントになるようなモデルが必要であるとは思っています。
私達は、何もないところから、チャレンジを重ねてきました。
そのチャレンジする姿を、きちんと見せてあげたいと思います。

今は、組織がしっかりとしたぶん、その組織を守る事が重要視されることが多くなってきています。それは、経営的には正しいと思います。
しかし、私達の『自然学校』という仕事は、人を育てるのが大きな目的です。そのような組織が、組織を守るために人を育てることができないとしたら、ちょっと考えものですね。
人が育つということと、組織運営がうまくいくということは、微妙に違うと思っています。
人は育つと…特に自然学校では、独立したり、新しいチャレンジをしたくなるものではないでしょうか。
人によっては、小さくても良いから、もっと一人一人を大切にする自然学校そしてみたいとか。
人によっては、ひとつのプログラムに特化した活動をしたいとか。
そのような、チャレンジを組織の中でさせてあげることができるのならそれもよし。
でなければ、組織を飛び出して自分の思いが成就できるような他の団体に行くとか、自分で独立するということになるのではないでしょうか。
しかし、そうやって人が外に出れば、その組織は困ってしまいますね。
困らないためには、若い人材がどんどん成長してくることが必要です。

そこでふたつ目には
若い人材を育てることを考えないといけないと思っています。

人を育てるということは、時間がかかるものです。
走林社中で与えられた残り4年で、果たして間に合うかどうかわかりませんが、頑張ってみようと思っています。

まず、若い人たちが、自然の中での体験活動というのは素晴らしいと感じてくれること。
ただし、そこに、憧れられるようなリーダーがいることも大切です。
できれば、そのリーダーに憧れてくれるといいのですが。そうでないとしても、自分自身が体験した感動を誰かに伝えたいと思ってくれるようになってくれたならいいですね。その先に、指導者の道を歩んでくれる人が、その中から、ほんの数人でも育ってくれればうれしいです。
その、ほんの数人のために、プロへの道を歩めるような研修も用意しなくてはいけないと思っています。

これが、今、私にできることだろうと思っています。
ただし、一人ではできないかもしれません。
一緒に頑張ってくださる方がいれば、うれしいなと思います。
そんな方からの連絡を、首を長くしてお待ちしています。