『モモの部屋の運営スタッフ会議』
2022.6.1
コロナも少し収まってきた感がありますね。
そんな中、走林社中【モモの部屋】の運営スタッフ会議を高崎で行いました。
今年度から運営スタッフになってくれた仲間の一人が、高崎でビオスクという有機野菜のお店を出しています。櫻井さんとおっしゃいます。(私の親戚ではありません。)
そこに併設されているカフェで、会議をすることにしたのです。
驚いたことに、訪れたメンバーは、なんと櫻井さんと初対面だったということです。
昨年度、櫻井さんは走林社中【モモの部屋】の参加者でした。ずっと、オンラインでは、会ってお話をしていましたので、初対面などとは思ってもみませんでした。
もちろん、初対面のおずおずした感じはなく、すんなり昔からの友達という感じでした。
さて本題ですが、今回は運営スタッフの他に、高崎での櫻井さんのお友達というか、仲間も数人招待しておいてもらいました。
こちらは、私たちにとって、まさに初対面の方々です。
なぜかというと、私たちが考えている2045年の構想を新しい運営スタッフの櫻井さんにもう一度きちんとお話しするとともに、地域の方々にも聞いていただき、意見を頂戴しようと思ったからです。
お話をしていて思ったことを、今日はここで少し書きたいと思います。
お越しいただいた方々は、もちろん教育関係の方々ではなく、まったく別の仕事をしています。しかし、食の問題とか、子育ての問題とかに強く関心をもって、小さくとも行動をしているということでした。
本業では電気工事をしている方は、ひとり親家庭に鶏小屋をボランティアで作ってあげたりしているそうです。
もともと建設の仕事もしていたそうなので、ご自身の持つ技能を生かした社会貢献といえるでしょう。
しかし彼は、組織的にとか、事業としてとかではなく、身近で困っている人がいれば、手を差し伸べる。
ごくごく自然体で、自分に無理のない範囲で行動していらっしゃいます。
このような人が日本にあふれれば、もっと日本は豊かな国になるのだろうと思いました。
私は、知らず知らずのうちに、自然学校的活動や、何人かでチームを組んで活動する組織的な活動をイメージしていたように思います。
しかし地域では、このように、一人の方がコツコツとお隣の方や、地域の方をお手伝い程度に支援したり、ご近所のお子さんを自分の子どもと一緒に面倒見てあげる…といったことが多いのかもしれません。
家庭教育とか、地域教育というものはそんなところから始まるのかもしれないと思いました。
ただ、今回お越しいただいた方々は、とても前向きに、積極的にそのようなことに取り組もうと思っている人たちです。
きっと市井には「何かしてあげたいけど、どうすればいいのかな」と思っている人が多いのではないでしょうか。
「してあげたいとは思っているけど、そんなこと申し出たら、怪しい人と思われてしまうのではないか」と、躊躇している人も多いでしょう。
しかし本当は、手を差し伸べて欲しいと思っている人も、市井にたくさんいるのではないでしょうか。
そんな人たちを上手につなげていくための方法を、考えなくてはいけないと思いました。
今回、お邪魔した高崎のビオスクは、もしかしたら、そのつなげる役割を果たしていけるのではないかと感じました。
現在すでに、幾分かはその役割を果たしているように感じました。
そのように、つなぐことを取りまとめてくれる人がいると、そのような人のための活動を可視化することができるようにもなるのではないでしょうか。
数としてまとめたり、事例を取り上げたりすることです。
それを全国の数や事例としてまとめたらすごい数になるだろうとも思いました。
ここで気を付けなくてはいけないのは、それぞれの活動をある程度体系化をしたりすることはできるでしょうが、このような方法でやればうまくいくといった、金太郎あめのような全国一律の形を導き出そうとしないことが大切だと思います。
地域地域での事例ひとつひとつが正しくて、成功事例であるべきだと思うからです。
そういえば、もうお一方からは、鋭い質問をされました。
「このような活動のために、もっと国が支援するべきではないか」ということでした。
「そのために、私たちはもっと大同団結しなくてはいけないのではないでしょうか?」 と。そして、「その大同団結というのは、数ですね」と、問われました。
その通りですね。
しかし、現在数を集めているのは、同じ活動をする団体が数を増やそうとしているということで、本当に子どもを育てるための活動ではなく、活動を拡大するためということになってしまいます。それは、結果全国に金太郎あめの活動を増やそうということになります。
本当に子どもたちのために数を集めようと思えば、それぞれの活動団体が、もっと大同団結するべきと思っています。でないと、利益誘導団体となってしまいます。
本当に子どもたちのために各地域の活動を支援するような国の仕組みを作るには、もっと時間をかけ、地域のことを知り、そのために働く人を育てなくてはいけないのだと、つくづく思いました。