「SPS～ひとり親家庭支援事業～について-仕組み作り」

先月のブログでは、SPS～ひとり親家庭支援事業を行っている背景、その中でも特にひとり親家庭の子どもたちがなぜ自然体験活動への参加率が低いのかを説明してきました。その理由を簡潔に伝えると、（1）参加費用（2）アウトドアギア（3）送り迎えなどに集約できたかと思います。そして、その仕組み作りの難しさが課題になっていました。
　今月は、実際に一般社団法人日本アウトドアネットワークで行っている、事業の仕組み作りを説明していきたいと思います。まずは、仕組みの全体図をご覧ください。

 まずは、一番の課題である、（1）の参加費用をどのようにして参加しやすい金額にするのかということです。これには、支援団体の協力なしには達成することはできませんでした。関係者からのご紹介で、認定NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ（以下、SMF）様のご支援の元、基金の申請から支援まで、またSMF会員への事業の告知と多くのご協力をいただきました。それ以外にも、日本アウトドアネットワークの会員や会員外の団体や個人からのご寄付によって、参加費用の一部を賄うことができました。これによって、通常日帰り活動の参加費用8,000円程度から、各家庭の参加費用を2,000円前後にまで下げることができました。もちろん、受入れ団体による、元値の割引も大きかったと思います。
　次に受入れ団体を募ることになりました。いくら支援金が集まったとしても、プログラムを提供していただける団体が無い事には、この事業を実現することはできません。この受入れ団体についても、本事業が夏前の時間があまり無い中での立ち上げだったため、顔が見える範囲で募集ということで日本アウトドアネットワークの会員団体に限定することになりました。急な募集だったにも関わらず、10団体ほどが手を挙げてくださり、プログラムの提供をしていただくことになりました。
　最後に、アウトドアギアについてです。参加費も低価格で設定、受入れ団体も募ることができた。ここまででも十分に開始することはできます。しかし、それは私たちの感覚であって、実際のひとり親家庭の保護者の身になって考えなければいけません。それが装備の問題です。日帰り活動とは言え、ザックやレインウエアは必ず必要になります。それを揃えるだけでも費用はかさみますし、手元に無い家庭もあるかもしれません。極端に言えば、それを理由に参加出来ない家庭もあるのかもしれません。特に、通常参加している家庭の子どもたちは、昨今のアウトドアブームにより、かなりの確率でアウトドアメーカーの装備をフルセットで用意してきます。そんな中、同じような装備環境を整えてあげることも、重要だと考えていました。そして今回、（株）ゴールドウィン社様からのご支援の元、アウトドアギアを日本アウトドアネットワークにご提供いただき、参加者へ無料レンタルという形をとることができました。快く、ご支援いただき、本当に嬉しく思います。
　こうして、「人」「物」「金」をうまく集めることが出来、SPS事業～ひとり親家庭支援事業はスタートすることができました。たくさんの方々にご支援、ご協力をいただいております。この場をお借りして、厚く御礼申し上げます、ありがとうございました。
　来月は、12月に行われた報告会の様子と、その先にある未来について思いを綴りたいと思います。

【認定NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ】
single-mama.com

【株式会社ゴールドウィン】
goldwin.co.jp

【SPS事業　ひとり親家庭支援事業～第1期実績～】
◎受入れ団体　10団体
（東京・神奈川・山梨・北海道・大阪・宮城・石川・岐阜・京都・千葉）
◎寄付金　￥2,094,200（2021/10/01）

　※走林社中より150,000円のご寄付を頂きました。ご支援、誠にありがとうございました。

◎参加者　48名（2021/09/1～10/31）
◎レンタルギア（ザック、レイン、シューズ）　13名（ 2021/09/1～10/31 ）
　第1期（2021/10月末）の報告会を12月に開催。
　第2期（2021/12月～2022/3月末）の開催予定。

【第1期報告会】
日時：2021年12月2日（木）13:00～15:00
会場：オンライン
参加費：無料
内容：実績報告
　　　支援団体からの総括
　　　参席者からのご意見
　　　総括
（報告会申込みフォーム）

https://forms.gle/MitNNg3FwyLnXtCfA