11月25日 第871号 道草寄り道気まぐれラジオ
【北風だってわかってる】
おばあちゃんが…
腰の曲がったおばあちゃんが
玄関先を掃き掃除している
腰をより一層曲げて、掃き掃除をしている
はいた先から、北風が、落ち葉を連れてくるのに、
おばあちゃんは、淡々と掃き掃除をする
おばあちゃんが
腰の曲がったおばあちゃんが
隣のうちの玄関先まで履いていく
掃き掃除の手を止めて、腰を押さえて、伸びをする
すると、北風がひるんだように、落ち葉を運ぶのをやめる
おばあちゃんは、少し微笑んで、自分のうちの玄関に戻っていく
都会のマンションでは、
玄関先の掃き掃除などもうしない
管理組合で雇っている清掃会社の仕事でしょう…というように…
清掃会社の人も、実はおじいさん
まず、水の入ったバケツを最上階に運んで、ここをしますよーとアピールしておいて、
1階の日の当たるところに椅子を置いて、日向ぼっこをはじめる
お爺さんは、このマンションに愛情はない
できるだけしないで済むことはしないで済まそうと思っている。
最上階は、そんなに汚れていないから、今日はしたことにしようというわけだ。
そんな最上階の玄関先にも、北風は容赦ない。
ピープー吹いて、落ち葉をくるくると、通路の奥にためていく。
おじいさんが、日向ぼっこから仕事に戻ろうと立ち上がって、
腰を押さえて伸びをしても、北風は容赦なく吹き付ける
北風はきっと、玄関先の掃除を人任せにするような人の玄関先には、落ち葉をしっかり吹き寄せていくのだろうな。
ちょっと、詩を書いてみました…
詩と言えるかどうかわからないけど…