「子どものためのほうりつ」意見交換会に参加しました。
2021.9.15
立憲民主党が主催する『「子どものためのほうりつ」意見交換会』がオンラインで開催されました。
アドバイザーで参画いただいている、子どもの貧困対策センター公益財団法人あすのばの小河さんがご登壇するということでご紹介いただき、
オンラインで視聴をしました。
今回は、衆議院選挙の一つの目玉として注目されている「こども庁」についてや、
野党第一党としての対案である「こども省」や政策(子ども総合基本法案)についての意見交換の機会でした。
子どもに関わる業界団体が集まり、立憲民主党への政策提言の要望を意見していましたが、
参加をしてみて、以下のようなことを感じました。
1,自然体験活動という文脈は一言も出ない。
2,マイナススタートである部分への対策に限られる。
3,子どもに関わる課題は山積みである。
当たり前のことであると言われれば、その通りなのだが、上記は改めて痛感した部分でありました。
1,自然体験活動という文脈は一言も出ない。
今回の主題が、「子どものためのほうりつ」であったということもあり、
メインの話は子ども達の貧困問題、格差、虐待、学ぶ機会均等などが多く出ていました。
お話をされていた10団体は以下のような団体あり、それぞれ政策提言まで行うような影響力のある団体でした。
【登壇団体】
日本大学 教授 末冨 芳氏 「子育て罰」
子どもの貧困対策センター公益財団法人あすのば 代表 小河光治氏
NPO法人キッズドア 理事長 渡辺由美子氏
教育協力NGOネットワーク キャンペーン事務局 八木亜紀子氏
認定NPO法人フローレンス 前田晃平氏
これらの団体が、子どもの権利や法案への提言を行っている中心団体であり、
政府の委員会などでラインナップされている団体です。
こういった文脈の中では、自然体験活動の推進は二の次にされてしまう現状があります。
しかしながら、業界団体としては政策提言を行ったり、子どもがより良い成長をするためのプラスの教育をする団体としての立ち位置を作っていくべきだと感じました。
2,マイナススタートである部分への対策に限られる。
ここで議論されていたことの多くが、衆議院に提出された子ども総合基本法案についての意見交換であったこともありますが、
まず、子どもの権利として「不足の状態にある(マイナススタート)」であるということが前提で進められていました。
我々自然体験活動を推進する中で、「子ども達のより良い体験のために(プラスへの対策)」ということがある程度前提にあったり、
身銭を切って子どもをキャンプに参加させるなど、ある程度裕福である家庭に向けての取り組みととらえられてしまうのだという現状を、改めて感じました。
しかしながら、子ども達のコロナ禍での体験不足は待ったなしであり、
子どもが豊かな人格を醸成する上でも、自然体験活動は非認知能力を伸ばし、仲間との協調性を育む機会であり、子どもにとって必要な体験活動であることは間違いありません。
これらの「重要なこと」ではあるが、命に関わらないので「緊急ではない」のでは?ととらえられがちなことを、
今の子ども達の教育にとって「重要で緊急なこと」としてとらえられるように、アピールしていく必要性があると感じました。
また、そういった認識を、業界全体としても持つべきだということも、改めて感じたことであります。
3,子どもに関わる課題は山積みである。
今回登壇いただいた団体の課題意識だけでも、
「貧困問題」「虐待」「性犯罪対策」「SDGs」「子どもの権利」などなど、
様々な角度のものがあり、どれも喫緊の課題であることはよくわかりました。
そして、我々自然体験活動の業界としても課題に思っていることはあります。
「体験不足」「デジタル傾倒」「教育機会格差」「インクルーシブ教育」「食育への課題」「災害時教育」「SDGs」「青少年教育施設の老朽化」などなど、
こちらも挙げればきりはありません。(書いていると子どもに関わるというよりも、業界の課題もありますね。すみません。)
ただ、子どもに関わる団体の端くれとして、しっかりと課題意識をもって政策提言をしてくことは、やはり必要なのだと感じさせられました。
最後に、
政策提言プロジェクトチームは引き続きロビー活動やこういった意見交換会に参画をしていきます。
モモの部屋のメンバーの皆さんも、一緒に参加してみませんか?
今は、今回のようなオンライン開催の政党の取り組みも増えてきています。
今回は野党第一党の立憲民主党のものでしたが、やはり労働者に目線の向いた政党ですので、
与党である自民党や公明党、その他の政党の意見は、だいぶ違うものもあります。
そういったことを知る上でも、社会勉強の一部ととらえていただき、検討してもらえればと思います。
政策提言プロジェクトチーム
小澤